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ノーベル:パート② [ためになる]

みなさん、こんにちは[晴れ]
実験大好きてんちゃんです。

今日は前回に引き続きノーベル賞についてお話ししたいと思います。

前回の私の記事はこちら
https://sonyexplorascience.blog.so-net.ne.jp/2018-10-04


今回はノーベル物理学賞です。

受賞されたのは、
① 「光ピンセット」の研究でアーサー・アシュキン博士
② 「強い超短波パルスレーザー」の研究でジェラール・ムールー博士とドナ・ストリックランド博士
でした。

どちらともレーザー光を使った研究でした。
レーザーというと身近なものはレーザーポインターを思い浮かべますね。
そうです、そのレーザーです。

あと、「光ピンセット」[exclamation&question] 強い超短波パルスレーザー[exclamation&question]
難しそうな言葉が出てきましたね。順を追って説明していきたいと思います。


① 「光ピンセット」

みまさん、ピンセットと聞くと、何か小さいものをつまみ上げることを想像できますよね。
実は、「光ピンセット」はそれを光で行う技術なんです。
とは言っても、私たちが目に見えるものをつまみ上げるのではなく、体の中にある細胞やタンパク質といったさらに小さなものを対象にしています。

PHTre0000.jpg

ドライヤーとピンポン玉でたとえてみましょう

ドライヤーのスイッチを入れ、ピンポン玉を上に静かに乗せると…

PHTre0002.jpg

浮き上がり、風の中心の位置に留まろうとします。

では、少しピンポン玉をやさしく手でつついてみましょう。(強くつつきすぎると落ちます。)

PHTre0003.jpg

いったんは中心から外れますが、再び中心に引き戻されます。一定の場所にピンポン玉を留めておくことができると言えます。

このように光を使って、対象物(細胞やタンパク質など)を捕まえることができるのが「光ピンセット」なのです。

ドライヤーの風 → レーザー光
ピンポン玉 → 捕まえる対象物

この技術により、体の中の小さな粒たちの動きを操作できるようになり、現在、生体の仕組みを調べるために利用されています。


② 「強い超短波パルスレーザー」

超短波パルスレーザーとは、光がチカチカ超高速で点滅するようなものだと思ってください。

PHTre0001.jpg

しかし従来、このパルスレーザーの光を強くすることが難しいという課題を抱えていました。
強くしようとすると機械が壊れてしまったのです。

そこで考え出されたのが「チャープパルス増幅」と呼ばれる方法です。詳しい説明は省きますが、この手法のおかげで強い超短波パルスレーザーを作り出すことが出来るようになったのです。

パチパチパチ[exclamation]

現在、このパルスレーザーは目の矯正手術(レーシック)などに活用されています。



はい、いかがでしたでしょうか?
レーザー光の技術が私たちの生活の中でひそかに活躍しているんですね。

今日はここまでにしましょう。
『物理学に心躍らせる』てんちゃんでした。

次回は化学賞です。お楽しみに[exclamation]



※ ドライヤーの実験はあくまでイメージです。光ピンセットとは原理が異なります。
  また、当館のコンテンツの写真とレーザー光は関係していません。ご注意ください。


2018-10-19 12:39  nice!(0)  コメント(0) 
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